★未来を生きる為に★BIGTOEの「筋トレが救った癌との命がけの戦い」

健康を自負していたボディビルダーに突然降って沸いた「ステージⅣ」の癌宣告。それも効く抗がん剤がない、放射線も効かない「腺様嚢胞癌(せんようのうほうがん)」という聞いたこともない稀少癌、しかも、気管内と言う悪条件で生き残る可能性は成功しても大きな後遺症が避けられない命を賭けた大手術のみ。 そんな現実に直面して思う人生あれこれ。 2019年1月「筋トレが救った癌との命がけの戦い~腺様嚢胞癌ステージ4からの生還~」という書籍に。アマゾン、楽天ブックス、体育とスポーツ出版社のホームページなどから購入できます。

2021年02月

20212月現在)

肩の筋肉(三角筋)は、比較的小さな筋肉であるために代謝を上げるという期待はあまり出来ませんが、腕をあげるという重要な働きをしています。加齢とともに四十肩、五十肩と言われる症状が起こってきますが、その多くは肩の筋肉、インナーマッスルの衰えに起因します。私の場合、右肩が上がらないのですが、これは手術で上体を支える鎖骨、胸骨、肋骨、それらに付着する筋群を切除しているためにバランスの崩れ、切開した筋肉の硬化が原因と思われますので、残された僧帽筋、三角筋を鍛えること、動かすことで動きの改善を目指しています。

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胸は右の大胸筋がほとんど気管孔の補強に使われてないためにホームトレで出来るのはチューブチェストプレスのみです。

 

【肩】

 

○チューブサイドレイズ(またはダンベルサイドレイズ)


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(※チューブサイドレイズ)


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(※シーテッドダンベルサイドレイズ)

 

肩の三角筋は小さな筋肉ですが両手を差し上げたり、物を頭上に持ち上げる時に使います。

私は、チューブやダンベルで負荷を加えて実施していますが、日常的に運動習慣がない方では腕の重さが負荷になり得ます。

試しに両腕を真横に上げ下げする動作を50回やってみてください。肩の筋肉(三角筋)に効く感覚がわかると思います。

 

【胸】

胸は手術で右の大胸筋を切っているうえ骨も切除されているので、ダンベルなどのフリーウエイトは使えませんから、もっぱらチューブチェストプレスとアイソメトリックスです。

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○チューブチェストプレス

 

 20回×3セット

 

※右大胸筋がほとんどないため、チューブを伸ばしきる少し手前で静止して1分間我慢する方法も多用しています。

 

羽がないのに空を飛ぼうとあがいても飛ぶことは出来ません大胸筋がないのにベンチプレスは出来ませんし、無理にやれば残った少しの筋が断裂するでしょう。

ならば、背中を腕を鍛えれば良いと考えています!!

出来る事を探してやればいいのです。

20212月現在)

脚、尻と並ぶ、大きな筋肉である背中です。

背中の筋肉(広背筋)は、上体を支える、代謝をあげるのに重要です。特に私の場合、鎖骨、第一、第二肋骨が無いのを筋肉で補っているため、肩甲骨内側を中心に背中が常時凝り固まっています。

背中の凝りを取るために始めましたが、どうせやるなら昔のような広い背中を目指したいと思います。

トレーニングとともに、トレーニングのセット間のインターバル中のマッサージチェアも欠かせません。
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(※2021年2月 術後2か月の背中)

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【背中】

○ワンハンドダンベルローイング

 

左右25㎏×20回×5セット

 

広背筋の収縮と伸展を意識して上げ下げを行います。セットの終盤には引き上げるのにチーティング(反動)も利用します。

気管孔呼吸では、結構、息があがりますから、呼吸が落ち着くまで長めにインターバルを取ります。

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○公園チンニング(懸垂)

 

10回×6セット(ワイドグリップとアンダーグリップを交互に)

 

自重でしっかりと背中をストレッチさせ、しっかり背中を収縮させます。

鎖骨と右の大胸筋を手術で切除して組織が固まってしまっているので正直キツイですが、少しでも可動域を広げ、機能を回復させるために実施しています。

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(※ワイドグリップチンニング)


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(※アンダーグリップチンニング)

 

公園でのトレーニングは日差しを浴びながら、肺にいっぱい酸素を吸いこめるので好きですね!!

 

気管孔呼吸の癌サバイバーにとっては、背中のトレーニングも心肺機能の向上に役立ちそうです。

 

背中を鍛えて筋量アップと免疫力アップです!!

手術、退院後、2021年2月現在の復活トレーニングです。

 

とにかく無理はしないで続けることが第一目標。

 

そして、矛盾しているかもしれませんが、今の私の目標は、出来るだけ筋肉をいじめ、新しい主治医の女医先生を驚かせるようながんサバイバーとして規格外の筋肉を作ることです()。規格外の筋肉が奇跡を起こすかもしれません。

 

※体調管理のためトレーニング前後に血圧、血中酸素、心拍数の計測を採用しています。

 

まずは、一番大事な大きな筋肉である脚と尻です。

 

《下半身(大腿部・尻・ふくらはぎ)》

※目標※

・がんサバイバーにも大切な足腰の強化!!

・「垂れ尻」撲滅!!

「ブルガリアンスクワットと踏み台昇降運動を日替わりで交互に行なう」ことで11回は心臓をバクバクさせ、息をハーハーさせることで心肺機能の向上を!!

1セットごとに心拍数、呼吸の回復時間で心肺機能の状況をチェック!!5分以内で心拍数、呼吸が落ち着くかどうか?)

 

○ブルガリアンスクワット

(目的)

大腿四頭筋・大臀筋を中心に下半身の筋量アップ心肺機能の維持、向上とヒップアップ

(実施内容)

自重を前に踏み出した脚にかけて、左右30回ずつ×3セット

 

※負荷を片脚にかけることで筋量アップが目標ですが、脚、尻は大きな筋肉なのですが、結構息があがりますから心肺機能向上にも効果が期待できます。

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○踏み台昇降運動

 50回×3セット

※学生時代に誰もが経験があると思いますが、屋内でいつでも簡単にできる運動です。雨の日など天候にも左右されません足腰の強化、心肺機能の向上が出来ます。

足腰の筋肉の維持、心肺機能の維持、向上

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○ワンレッグカーフレイズ

左右100回×1セット

※ふくらはぎは第二の心臓と言われます。大きな筋肉ではありませんが、末端部の血流をよくする効果も期待できます。

 

※産業医科大学の佐藤典宏先生は診察の時に患者さんのふくらはぎを見るそうです。
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脚と尻。大きな筋肉を自重トレーニングで鍛えて免疫力アップです!!

 

【筋トレをする際に注意すべきこと】

《運動を始める前に主治医と相談》

◎病気によって当然、運動不可もあるので、運動をしていい病気か病状かを主治医に確認する。

 

◎病状によって当然、運動の強度は異なってくるので主治医に運動をする際の注意事項を確認する。

 

◎運動は、自分の体の調子は自分しかわからないので自分のために自己責任でおこなう。

 

◎可能ならば、専門家の意見を聞き、自分に合った運動を組み立ててもらう。

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《無理はしない!!》

運動前体調が優れないときにはしない

 

運動中しんどい、おかしいと感じたら無理をしないで中止する。

 

運動後しんどくなった時は、まず、安静にして改善しなければ医師に相談

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《無理な計画をたてない!!継続可能なメニューにすること!!》

少量でも短時間でも全くやらないことに比したら運動効果はある

 

11種目1セットでも運動効果はある

 

複数セットを行うとき、アスリートであればセット間のインターバルは出来るだけ短くして短時間で追い込む方がいいのですが、サバイバーの場合は心拍数、呼吸が落ち着き「やろう!」という気持ちが戻るまで長めにとりましょう。

 

◎頻度は毎日する必要はない1日おきでも、2日おきでもやらないより良いと考え定期的に継続

 

運動の強度の目安は、今の自分の体力より一歩だけ上を目標にする

(例えば、スクワット10回でつらくなるなら、11回を目標にする。1歩ずつ上を目指す。)

 

◎辛ければ、細切れトレーニングでも、ながら運動でもよい

(音楽を聴きながら、テレビを見ながら。一気にやるのが辛い時には分けてのんびり実施。)

 

◎運動と並行して、バランスの取れた食事と充分な睡眠、休息が大切です。

 

※「がん患者さんは完璧を目指さなくていい」佐藤典宏先生

 

ここ数日は春のような陽気の関西でした。昨日はこの時とばかりに公園へ。

 

ホームトレーニングはすでに始めているのですが、太陽の光を浴びながらビタミンDの生成、インターバル中にはハアハアと胸いっぱいに空気を吸って肺機能の活性化。青空の元での公園トレはまた格別です。

 

筋肉を増やして、免疫力をMAXに持っていく、心臓と肺を活性化させる。これが目標です。

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インターバルでベンチに座っていると平和のシンボル鳩さんたちが舞い降り、人慣れしているのか足元にまで寄ってきます。癒されますね。

(※懐かしい曲「あの場所から」元祖朝倉理恵、南沙織のカバーが好きですが、柏原芳江もいいですね。)

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一昨日のホームトレーニングではワンハンドローイングで背中をいじめ、昨日の公園ではワイドグリップとアンダーグリップのチンニングで追い打ちをかける。今朝から背中は心地よい筋肉痛です。Mの本領発揮です!!()

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筋トレががんと戦う力になる!?「なぬ?」と思われる人も多いでしょう。

 

筋トレでがんにならないわけでもありませんし、筋トレでがんが治るわけでもありません。経験上、筋トレを正しくしたことで功を奏した、功を奏すると思われることは・・・

 

○大きな手術、治療からの体力の回復が早まる

○リハビリを効果的に進める助けになる

○抗がん剤治療、放射線治療で起きる副作用の軽減の可能性が期待できる

 

などです。産業医科大学の佐藤典宏先生によると、医学的に見てもその効果にはエビデンスがあり期待できるそうです。

 

※筋トレで「がんの死亡率」が30%低下(がん情報チャンネル)

 

ところが、実際にどんな筋トレをどのように、どの程度やればいいのかは、筋トレをしたことがない医師にもわからないし、ましてや筋トレなどしたことがないという一般の患者さんに分かろうはずはありません。

 

私は、20歳から筋トレを本格的に始めました。きっかけは子供のころから胃腸が弱くアトピー持ちのやせっぽちなのを何とか克服したいとの思いでした。高校時代にたまたま仲良くなった倉敷青陵高校の同級生の大森研一君が高校時代からすでに筋トレを実践しており、彼の自宅に行けば本棚には「月刊ボディビルディング」がずらりと並び、自宅の庭には当時珍しかったベンチプレス用ベンチ、スクワットスタンド、バーベル、鉄アレイが備えられていたのです。そして、何よりも彼は運動クラブに所属していないもかかわらず、体育祭になれば800m走と言うほぼ全速力に近いスピードで走り切らねばならないキツイ種目に出てきて運動部所属の選手を尻目にぶっちぎりで勝つし、大学時代に一緒にプールに行けば筋肉隆々の巨体でバタフライを泳ぎ切る男でした。彼の影響でナニワボディビルクラブの門をたたくことになったのです。

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(30代の頃の背中)

そして、筋トレを始めると、弱かった胃腸は強くなり、悩まされていたアトピーも改善。5年後にはミスター大阪に出場するようになっていました。

 

その後、現在、「月刊ボディビルディング」で連載中の記事「ONCE UPON A TIME in BODYBUILDING U.S.A.」で紹介しているようにアメリカ留学。ミスター関西、ミスター大阪、ミスター岡山にその足跡を残すことが出来ました。

 

考えもしなかったことですが、その経験が還暦を超えて罹患した「腺様嚢胞癌」という治療方法が確立されていない希少癌と戦う武器となっているのです。気管の大部分、喉頭部全部、両鎖骨、第一第二肋骨、胸骨、そして筋肉を切除する命がけの手術に耐え、回復出来たのも、筋肉があったからに他ならないと私は思っています。

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(※65歳 がん罹患後3年半の背中)
 

私のように日常生活の中で「筋トレ」が習慣になっていれば、その経験と知識で病と戦う武器に出来るのでしょうが、そうでない人が圧倒的に多いと思います。

 

また、若いインストラクター、大病の経験がないインストラクターでは、知識として理解は出来ても患者特有の体調の不調を感じることは出来ないでしょう。がん患者などではうっかり運動すると健康体の人には感じられない特有の痺れるような倦怠感、だるさ、苦しさ、そして不安に襲われることがあるのです。

 

ここでは、元ボディビルダー、筋トレ指導者、大手術経験者、がんサバイバーとして、「筋トレをする際に注意すべきこと」がんサバイバーで障害がある体の私が実際に行っている筋トレ「どのようなやり方で筋トレをし、どれくらいのボリューム、頻度でやればいいのか」についてお話ししたいと思います。

 

・・・続く・・・

●免疫力アップを目指す食事と生活習慣

アメリカ在住時に伝説のファーストミスターオリンピア、ラリー・スコットが「筋肉をつけるうえで食事が重要。いくらハードにトレーニングをしても食事がいい加減ならいい筋肉は作れない。」と言っていましたが・・・

 

がんに対峙していく、がんを予防するうえでも食生活は絶対ではないにせよ大切だと思います。そこで自身への戒め、提言としてまとめてみました。

 

《免疫力をアップさせる体に良い食品》

◎オリーブオイル(一価不飽和脂肪酸・ポリフェノール・必須脂肪酸)

◎大豆製品(納豆、蒸し大豆、豆腐、豆乳etc.

◎ナッツ類(アーモンド、クルミ、ヘーゼルナッツ、カシュー、ピーカンなど)

◎きのこ類(シイタケ、まいたけetc.

◎玄米

◎野菜(無農薬)(人参、大根、ブロッコリー、トマト、オクラ、菊菜、ホウレンソウ、ピーマン、パセリetc.

◎果物(無農薬)

(りんご、みかん、プルーン、ブルーベリー、ブドウ、グリーンキウイetc.

◎海藻類(ワカメ、ひじき、モズク(フコイダン)etc.

◎青魚(さば、さんま、いわし)DHAEPAなどの必須脂肪酸

◎鶏肉(牛肉、豚肉は少なく)

◎発酵飲料(ヤクルト・EM-X etc.

 

《サプリメント》

○クエン酸(代謝、免疫力向上)

○ビタミンA(人参、玉子、レバー)抗酸化作用

○ビタミンC・・・抗酸化作用

○ビタミンE・・・抗酸化作用

○ビタミンD・・・日光浴(1日30分)

 

《生活習慣》

○適度な筋トレ・有酸素運動習慣

○睡眠(7時間程度・22~2時)

○ストレスを避ける

○笑顔・笑う(作り笑い可!!)イライラしない

○体を暖める

○酒を飲むなら赤ワイン(ポリフェノール)

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(※ワインを楽しむBIGTOE)

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塩分過多

赤肉(牛、豚)

油(飽和脂肪酸)・・・固形で乳製品や肉などの動物性脂肪

白砂糖

白炭水化物

乳製品(チーズ、牛乳)

 

 

 

※白米はNGと言われていますが、入院食で玄米が出てくることはなく白米です。

※乳製品は良くないという考えもありますが胃腸のために良いといわれてきましたがどうなのでしょう。かつては「買って飲むなら牛乳」と言われていましたし、元ボディビルダーの私としては筋肉を作るために牛乳にプロテインを入れて大量に食べていました。(飲むのではなく食べていた(笑))これが悪かった!???

※お酒もNG品ですが、「百薬の長」とも言われています。薬でも大量に飲めば毒になりますから、お酒好きならストレスをためない為にも適量ならいいのではないでしょうか。人生楽しくなくなります。

※生野菜ジュース、大豆製品を大量に摂るのがいいという人も居ますが、アレルギーになる可能性もあります。私は、がん宣告を受けた際に徹底して摂取したことがあるのですが、体中がかゆくなってきました。

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(※元ボディビルダー) 

ボディビルの現役時代は、人と同じことをしていても筋肉は大きくならない、中途半端にプロテインなどのサプリメントを摂っても筋肉は成長しないと大量摂取が良いと思っていましたが、健康体ならともかく、大病を罹患し健康を一番に考える今、「薬も摂りすぎれば毒になる」、「過ぎたるはなお及ばざるがごとし」と考えています。

 

「出来るだけ良いと言われるものをバランスよく摂り、悪いと言われるものは可能な限り控える」でいいと私は思います。

 

100%実行することは、経済面、嗜好により無理があるとは思いますし、必ず効果が出るという保証もありません。生かされた人生を楽しみながら、生かされていることに感謝しつつ精いっぱい生き切るために、可能な限り免疫力を高めることが期待できるという食事、サプリメントを獲り、筋トレで筋量アップ、免疫力アップを目指したいと思うこの頃です。

公園筋トレ、再スタートです。

 

寒さが峠を越し晴れた先日、近所の公園に出かけ試しに遊具にぶら下がってみましたが、右脇下の痛み、ツッパリ感なし!傷口への不安もなし!!術後は痛みはもちろん、脇がツッパリ右腕が上げらない状況でしたから、自宅でのストレッチ効果が出たかな。Anyway、ぶら下がりも出来るし日常のトレーニングに戻れそうです。

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12月の手術前は継続的に血圧が高かったので、先日、手首で計測する血圧計を購入。トレーニング前後など日常的に計測を始めました。血圧を下げる効果が期待出来るという野菜ジュース、ビタミンCも始めました!!

 

今は、若い頃と比べるとやや高めかなというところで落ち着いていますが、手術前に高血圧が続いたのは一体何が原因だったのでしょう?。肺転移ということから来る精神的なものだったのかな?

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そして、肺転移で右肺の部分切除をしたのとコロナ渦ということもあり、オキシパルスメーターも購入し、トレーニング前後の血中酸素濃度の計測も始めました。亀田総合病院入院中には病室に私専用のパルスオキシメーターと太腕専用の血圧計を設置していただいておりリハビリの前後、自主リハビリ時に計測していたことを思い出したからです。

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(※ネットで日本製と書いてあったのを注文したのに来たのは中国製!!残念!!)
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(※病院で使っていたパルスオキシメーター)

春めいてきた陽光のもと、スギ花粉飛散に注意しながら筋トレでもっと体をいじめて筋量、筋力アップ、免疫アップを目指します!!

《確立した治療法、抗がん剤が存在しない癌》

がんになれば、まず、「自身が罹患したがんについて知る」ことが重要かと思います。医師の話を聞き、セカンドオピニオンで他の病院の見解を聞き、ネットや書籍を調べる。そして、家族と話し合い、最終的には「どのような治療をするのか?」を自分自身で決めることになります。「無治療」と言う選択肢もあるでしょう。

 

私は、腺様嚢胞癌の性質と現状の有効とされる治療法を知ったうえで生きる為に外科手術を選択しました。

 

私の主治医は、「腺様嚢胞癌は、手術で完全切除出来ても体内のどこかに潜んでいて、5年経っても、10年経っても再発、転移する可能性がある。」と仰っていましたが、言葉を変えれば「完治、完解はしない」とも受け取れます。

 

と言うことは、一生、癌と共に生きることになるのでしょう。

 

医師が完解できるエビデンスのある治療法、抗がん剤が現状では存在しないと言う癌が、すでに昨年肺転移をした身にとっては、今後再び、再発、転移することを阻止するため、自分の罹患した癌についてさらに知り、国内外の治療に関する情報を集めて治療法を追求することになります。治験に名乗りを上げ生きる道を追求することも有効な手段のひとつです。

 

と同時に、並行して

 

生きる為には、共生してく為には、食事、サプリメント、生活習慣など自分で良いと思うこと、出来ることを実行することが大切と思うのです。自分にとっては、食事、サプリメント、生活習慣に加えて得意分野の筋トレがそれにあたります。

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《退院後の永久気管孔のメンテナンス》

私は生きる可能性を求めて胸に永久気管孔を制作するという手術を受けました。日本でも執刀出来る外科医は少ないと言われる難しい手術をしてくださり生かしてくださった先生方に感謝してあまりありません。

 

手術を受けたことにより、退院後は、担当医のアドバイスを参考にして、気管孔と言う特殊な呼吸器のメンテナンスが一生必須となります。これも生きる為に自分でやらなければならないことです。

 

○ネブライザーによる加湿吸入、痰の吸引、処理

退院後は、自分でネブライザー(吸入機)をインターネットで数台購入し、試行錯誤の後に設置用にオムロン製と携帯用にドイツ製を使っています。合計5台を購入して機能の良い2台に決めました。1台は高価であったにも関わらず使い物になりませんでした。ドイツ製は価格も安く機能も良いことがわかりました。必ずしも高価なものが良いとは限らないようです。

 

「ネブライザーを1回に何分行なうか?」「1日に何回行うか?」もドクターではなく自分自身で決めることになります。何故かというと、自分の体の状況は自分しかわからないからです。こればかりは名医でも経験したことがないですから。

自分の場合、気管が5cmと短くすぐに乾燥する為、現状では、6時間おきに1日に4回は必要です。

※永久気管孔のメンテナンスとネブライザー動画

 

Laryngoformでの気管孔のカバー

気管孔とは胸に開いた孔です。口のように閉じることが出来ない為、呼吸をすればごみやほこり、ウイルスなどなども肺にダイレクトに吸い込んでしまいます。通常それをガーゼなどでカバーするのですが(入院中はそうでした)、退院後は妻がインターネットで見つけてくれた通気性が良く息苦しくないLaryngoformを愛用しています。

 

○気管狭窄対策のエアウエイチューブ(ステント)

気管狭窄が起こるためにエアウエイチューブは24時間入れたままで、乾燥した痰がチューブや気管壁こびりつき呼吸が苦しくなるので定期的に抜いて洗浄、再挿入し清潔を保つことも必須です。

 

チューブの気管からの取り出し、再挿入は医療行為にあたるため医師が行ない、看護師さんは出来ないそうです。本人、家族はその限りではありません。

 

入院中は主治医、担当医がしてくださっていましたが、退院後は自分自身でやっています。動けなくなり自分で出来なくなれば家族にしてもらうことになります。

 

チューブは既製品が無いので、入院中に担当医が作ってくれた手作り品を退院後は自分で自分の気管孔に合うように改造したものを自分で製作しています。生き物である気管孔の状況は時々刻々と変わっていくので、チューブの長さ、形状、挿入する時の角度などは自分にフィットするように自分で決めて製作しています。

そして、ドクターには定期受診の際に適正かどうかチェックしていただくのです。

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○シャワー・入浴用治具

「気管孔の呼吸になると孔に水が入ると溺れる状態になるので入浴時、シャワー時には注意してください。」と医師から言われましたが、具体的にどのようにするか決められているわけではありません。入浴、シャワーには細心の注意を払い水が入り込まない工夫が必要になります。

 

今は、子供さんの呼吸器疾患治療に使うライトタッチフェイスマスクを気管孔にかぶせてパーミロールテープで皮膚に固定してからバスルームに向かっています。これで頭上からのシャワーは可能になりますが、湯舟には鳩尾あたりまでしか浸かれません。

 

これは、亀田総合病院の入院中に担当医のツォン先生と二人三脚で試行錯誤した末にたどり着いた方法です。

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このように、患者が少なく経済的見返りが見込めないために確立された治療方法がない、症例が少ないために既製品のエアウエイチューブ、入浴時の防水のための用具もないことから生きる為に自分でいろいろ工夫してやるしかないのです。

 

すべて、医師がしてくれるというのは間違いです。生きる為に自分でやることはたくさんあります。

これは、お互いの癌罹患宣告から現在までの経験、知識からの考えです。あくまで患者である二人の独断と偏見ですが誰かの参考になることもあるかもしれません。

 

BIGTOEの考え】

《治療法について》

3年半色々な方の治療法、情報を見聞きしてきたが、こと腺様嚢胞癌に関しては西洋医学での有効な抗がん剤がない、放射線も効果は限定的ということから、もしかすると化学治療はしないほうが長生き出来るのかもしれない

 

○重粒子線治療、抗がん剤治療、分子標的薬治療などの化学治療は、治療の副作用によるダメージが大きく、結果として寿命を短くする可能性があるかもしれない。

 

○そうであれば、無治療、西洋医学以外の治療の方が長生き出来るかもしれない。

 

○西洋医学での腺様嚢胞癌の治療は、「外科手術」で切除、「陽子線」は完解が期待できそうだ。

 

「外科手術」が良いと思うのは、「体内に癌の塊が残っていると再発、転移の可能性が高くなるため取れるなら取った方がいいだろう。」から。

 

○今回、肺転移したということは、その場所だけでなく体内のどこかにがん細胞が潜んでいるのだろうから再び、再発、転移の可能性は大きい。しかし、見えているものを切除することで延命、人生の時間稼ぎにはなる。期待はしていないが、その間に有効な抗がん剤、治療方法が出来るかもしれない。

 

○転移巣切除手術後、再発防止を期待して、医学的エビデンスはないし、苦しい時の神頼みかもしれないが、癌に効果があったとされるEM-X「マイタケ高濃度カプセル」などを摂取している。高価であり続けるには結構経済的に負担だが可能な限り続けたい。

 

健康的なものを食べ(野菜、果物、キノコ類、海藻類、黒ニンニク、納豆、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンEetc)、健康的な生活をする。お酒は健康には良くないかもしれないが、「酒は百薬の長」とも言うし、ストレスをためない程度にたしなもうと思う。

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○自分の最大の武器である筋トレを続ける

筋トレで体力・筋肉をつけることで、免疫力が向上し、手術からの回復を早めたり、リハビリ効果をあげたり、抗がん剤治療の副作用を低減でき、結果として、寿命を延ばせるという医学的なデータもあるそう。

※「筋トレでがんの生存率をアップ」

 
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ストレスを感じることはしない、ストレスになる人間とは付き合わない

自身の経験からも、心的ストレスは人間の免疫力を低下させると思う。

基本的に「来る人は拒まず、去る人は追わず」なのですが、人を傷つけるストレス発散オーラ満載の人からは離れるべきです。

※がんの大敵ストレス


 

好きなこと、やりたいことをする。会いたい人に会う。

・生かされた人生を悔いを残さないためでも免疫力をあげるためでもあります。

 

笑う!!(口角をあげる空笑いも可)

・おなじ生きるならしかめっ面で生きるよりも笑って生きる方がいいに決まっています。

 

I氏の考え】

○「腺様嚢胞癌」は、抗がん剤も放射線もほぼ効果が期待できない

 

この病気は医者には治せない。自分でなんとかするしかない。

 

○外科手術は転移があれば基本対象外だが、ACCは。手術できるならやった方が良いかもしれない。

がんの総量を減らすことができる

(ねずみ算式に細胞が増えると言いますが、少ない方が圧倒的に大きくなるまで時間がかかるから)

 

○癌研で得た知識では、ACCの場合75%位の人が抗がん剤治療を行っているだろうとのこと。

➡ただし、効果があるのは10%以下

ある程度縮小する程度の効果しか無い

 

○「未承認薬」を使うなら

➡薬次第かも。海外で効果が認められた薬。

➡高額であり、国の力が無いと使えないので国立がんセンターなどに限定される。

 

抗がん剤は免疫力を低下させるので、それを上回るがん細胞の殺傷効果が無いならやらない方が良い。体力も落ちる。

 

抗がん剤も放射線もどちらも耐性を作るので完全にやっつけてしまわないとその後がやっかいになる。特に重粒子線は効果が強いので強い耐性ができる。

 

ACCは、増殖するのに時間がかかる。

(その間に情報収集したり、色々なことを試せる。逆に増殖に時間がかかるので効果の確認が難しい。)

 

自己免疫を高めることで完解を目指し長く生きる。

・誰にもがん細胞はある。高齢になるとがんはあったけど別な原因で亡くなることも多い。

 

ビタミンD、ビタミンA、ビタミンCの摂取


※ビタミンDのサプリメントが進行がんを予防する

 

ストレスや体に炎症やアレルギーがあると免疫力を消耗するので注意が必要。

 

体の末端までポカポカに暖めるのも重要。

手足が冷たいと言うことはストレスを受けていて免疫力が発揮できていないと言うこと。

 

 

 

残念ながら現状では、腺様嚢胞癌において、これで「完解」出来るという有効な治療法、治療薬は確認出来ていません。

ならば、「可能性を追求」し「出来ることを実行」して生きたいと思います。

 

厳しい道ですが、私たちの目標はあくまで「完解」なのです。

◎この病気は医者には治せない。ならば自分で何とかするしかない。(I氏)

◎治療法がないなら時間を稼ぎ、運動と食事で免疫力を高めよう。(BIGTOE

◎俺たちは決して「完解」を諦めない。

これは、個人の見解、自分自身が今後どのように癌に対峙するかの指針をまとめるものです。

 

《希少な気管腺様嚢胞癌》

「腺様嚢胞癌」自体数十万人に一人と言う「希少癌」なのですが、発症部位が気管である「気管腺様嚢胞癌」となるとさらに希少で、私が癌宣告を受けて以来3年半が経過しましたが、出会った「気管腺様嚢胞癌患者」は、私を含めて6人と極めて少数派になります。そして、二人が天に召されました。

 

《腺様嚢胞癌の治療の現状》有効な治療法、有効な薬が確立されていない

動物であれば希少な絶滅危惧種は保護されるのですが、希少癌患者は患者数が少ないゆえ、症例が少ないゆえ、経済的見返りも見込めないから経済至上主義の世の中ではあまり研究がされない。よって有効な治療法、有効な薬が確立されていないというのが現状なのです。新型コロナのように患者が世界中にいれば、競って治療薬開発が進み完解する人も増えるのでしょうが・・・。

 

《行われている治療法は様々》

そのような状況ですから、病気の進行度、発症部位、転移の有無、受診した病院、出会った医師など様々な条件により外科手術、放射線、陽子線、重粒子線、肺がんなどの他のがんの抗がん剤、分子標的薬などの化学療法でのトライ等、同じ「腺様嚢胞癌」であってもその治療法は様々で異なっています。

 

《私の場合》

私のように気管のほとんどと喉頭部とリンパ節、骨、筋肉などその周辺組織を切除しての胸の気管孔制作した患者さんはさらに希。こうしてブログで発信をしていても、同じ状況の患者さんに出会ったり、連絡をいただいたことは未だにありません。

 

20179月の外科手術、断端部への放射線治療後、約3年生かされていますが、202011月の造影CTで遂にACC肺転移が見つかりました。しかし、幸運にも多発転移ではなかったために12月に転移巣摘出のための開胸手術を受けることが出来ました。とりあえず画像で確認された転移巣は切除されファイナルカウントダウンは先延ばしになりました。

 

《腺様嚢胞癌にどう対峙するかを語り合う》

先日、私以外で唯一の男性サバイバーI氏と、私たちの罹患した「腺様嚢胞癌」とどう対峙していくのがいいかについてオンラインで男同士話し合いました。

 

I氏は、すでに転移も確認されているため、「外科手術」と言う現状では一番とされる治療法の対象外となり、「西洋医学での確立された治療法がないという現実」を受け止め、「無治療」を選択。仕事を続けながら「免疫力の向上をめざすなどあらゆる可能性」を求め東洋医学に取り組んでいます。

 

私は、出会った医師が外科手術の名医だったため、病巣の範囲が広く手術出来るギリギリの状況で恐らく癌は取り切れないと言われながらも、癌とその周辺組織を切除する外科手術とその後局所再発防止目的の放射線治療を受けました。そして、昨年末の肺転移発覚からの肺転移巣切除手術です。今後、さらなる転移巣が出現する可能性は高いと言われていますがとりあえず延命出来たという状況です。

 

私の主治医の見解は、「腺様嚢胞癌は手術が可能ならまず切除、局所再発防止目的で断端部への放射線。その後、遠隔転移の可能性は続くがこれは防ぐことが出来ない。現状では効果が確認された抗がん剤はない。手術をしなければ、腫瘍が気管を塞いで3~4か月で呼吸困難になり死に至るだろう。」とのことから、時間稼ぎ、延命処置かもしれませんが、「再発、転移は無いかもしれないとの可能性もゼロではない」という願い、「将来、有効な治療薬が見つかるかもしれない」との希望から、見えている癌を取る手術を選択したのです。

 

加えて、「腺様嚢胞癌は、切除後5年、10年と経過しても再発、転移の可能性が高い」ともおっしゃっていました。現状では「腺様嚢胞癌」で完解したという人はどこかにおられるのかもしれませんが、私は出会ったことがないのです。

 

それでも、状況は異なりますが、I氏も私も「完解」が目標であることには変わり有りません

 

≪続く・・・≫

mKamedaStarLive2017

かつてユタ州プロボに住んでいたころ末日聖人イエスキリスト教教会での牧師さんの言葉。「10歳の少年が雷に打たれて亡くなりました。人々は何故こんなことに、神様は居ないのかと嘆きましたが、少年の父親は「神様、今日まで彼を生かせてくれてありがとう、家族との幸せな日々をありがとう、感謝します。」と話したそうです。」

 

人間、同じ状況にあってもとらえ方によって真逆の気持ちになるということです。

 

「どんな体になろうとも、その体で奇跡を起こす。」これは親友のボディガーが私に話した言葉です。「失うものが大きくても生きてください。そして、10年後、20年後にも一緒に笑って食事をしましょう。」これは親友ゼウスの言葉です。これらが、生きる為に手術を受け、生きる為に前に進む大きなパワーになりました。

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(※退院後の20191月「筋肉オフ会The Final」で・・・左よりゼウス、BIGTOE、ボディガー)

 

「手術をうけてボロボロの体になるのなら死んだほうがましだ。」とも腺様嚢胞癌摘出手術を受ける前に一時思いました。鍛えた体をプライドにして生きていた人間が通常の呼吸を、骨を、ボディビルダーの証である筋肉を失うのです。しかし、彼らの言葉で考えをポジティブに変えることが出来ました。

 

人間必ずいつか死にます。鍛えた筋肉も老化と共に衰えていきます。「この世で生きることが大切なんだ。ならば鍛えてきた筋肉を生きる為に有効に使って戦おう。どうせ戦うなら弱い相手よりも強敵の方が希少な方が戦い甲斐があるし、話題性もある。」と変わったのです。

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(※千葉県鴨川市で療養中のサーファー看護師さんたちとのひとこま)

 

もう一つ大切なのは、「どんな状況でもその中で楽しむ気持ちを持つ!!」ことです。長期の入院生活は、体力、気力も萎えてきます。入院、手術などまっぴらだと思っていました。でも「入院でもしなければ、この歳で若い女性(看護師さん)と出会い優しくしてもらえることはない。」。「動ける状況なら恥ずかしいと思うことも動けない状況ではそんなことは言っていられないので身を任せるしかない。」開き直って楽しむことにしました。

 

入院中に何度も経験した呼吸困難の状況下でドクターの鬼気迫る処置にはもちろん感謝ですが、その間、手を握って「大丈夫!!もう少しの辛抱よ!!」と励ましてくれた看護師さんには感謝以外にありません!!

 

昨年末の肺の転移巣手術後に主治医が若い女性に変わりました。受診が楽しみになりました()

 

どんな状況であってもその状況を受け入れ楽しむことは大切だと思います。

 

ではでは、生かされた人生に感謝しつつ精いっぱい生き切るために、今日も今の体で、状況で出来る筋トレをして免疫力アップです!!

早や今日から逃げる2月です。

 肺の転移巣切除手術から1.5か月。


傷口は完全に付いているし、肋骨下部の痛みは神経を切っている影響とのことなので、気温が15度くらいになれば、緊急事態宣言でがらんとしている公園の片隅でビタミンDを生成する日光浴をしながら、ゆ~っくりと公園トレーニングを再開します。早く暖かくなってくださいませ!!

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(※20211月末のBIGTOE

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(※2017年9月喉頭部全摘、気管切除、気管孔制作手術痕・2020年12月肺転移巣切除手術痕)

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